あのハイキングから一週間
ホントは独りの時間を
有意義に過ごしたいはずの彼が
週末の昼呑みに付き合ってくれた
先週あったばかりだし
会うことは、本位でないから
長居したくないんだろうな
サクッと呑んで帰ることを望んでいたのは
手に取るようにわかった
彼は自分の時間をとても大事にする
奥さんと結婚した理由も
「放っておいてくれるし、一番ラクだったから」
と言っていたのが印象的だった
邪魔されず自分の時間を作れる
彼にとっての理想の相手
彼は仕事や趣味にのめり込むと
一週間、１ヶ月、２ヶ月、それ以上
会わない、連絡しない
私との再会〜再々会までも
年単位だったことを思えば確かにと頷ける
基本
会わなくても連絡しなくても
全く平気な人なので
それに耐えうる人でないと
無理だということ
お互い家庭のある身だから
それくらいの距離がよいのかもしれないけど
触れたいと思えば思うほど
寂しいと思ってしまう
といっても、それは私だけの気持ち
彼の本心は絶対に言わないし見せない
単なる通り雨的な存在の可能性も否めない
この歪な関係の彼に何かを求めることは
なんとなく気が引ける
それでも、一緒に過ごせる時間は
気持ちも穏やかに
一緒にお酒を交わしながら
楽しくおしゃべりをしたい
どうせあと数時間しか居られないのだから
お互いとっての理想の距離は
どのくらいなのだろうか
それを考えながら
二人でお酒を愉しむことにした
