本能でも道徳的に

夫婦関係の再構築を心から願ったけど 再構築は難しかったです 現在は彼に恋してます…婚外ネタありのため嫌悪感ある方ごめんなさい

逢坂④

大阪の街を楽しくジョギングしてから
二人で私の泊まるホテルへと戻った
寒空の下のジョギングでもしっかりと汗が出る
ジョギングでかいた汗を流そうと
シャワーを浴びて出た途端

私の携帯が鳴った
自宅からだった

やっぱり悪いことはできない
あまりのタイミングの良さに嗤いが出る

急に現実に引き戻されて理性を手にする電話
逆にその理性がイケナイ関係だと
再認識させるかのよう
そしてその背徳感が私たちを刺激する

理性と本能
道徳と背徳

相容れないこの関係
もはや理屈ではない
勝る方は明らか

電話を切ると
刺激された私たちは 
本能の赴くまま
唇を重ね
指を絡め合い
激しく抱き合う

私の躰は
10年以上続いているレスで
砂漠のように乾ききっている
突然現れたオアシスみたく
心の奥底から、躰の芯から
潤いを与えてくれる

キスの仕方も
舌の絡め方も
男の人の悦ばせ方も
自分の悦び方すらも
すっかり忘れていた私

それでも
遠い遠い記憶を辿り
オンナであることを想い出し
私の全てで彼に尽くす

以前、彼とキスをしたときに感じたように
私の五感全てに触れてくる
でも、あの時とは比べ物にならない程
私の奥の奥、髄の深いところまで触れてくる

そして
やはり彼は私の嗅覚を全く刺激しない
彼と触れ合って抱き合って求め合ってみても
不思議と何も匂わない

無臭であるその心地よさなのか
彼をずっとずっと貪っていたい
彼をずっとずっと堪能していたい
そんな気持ちになって夢中になる私がいる 

お酒を一滴もいれず
素の彼が本能に溺れている姿を
私だけが知っているという特別感は
更に私を悦に入れる

もう何年もの間、放っておかれた躰
感じることを忘れてしまっていた躰

それでも今宵
その躰は熱く熱く熱を帯て
堕ちるところまで堕ちてゆく
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本能 理性 道徳 背徳
オンナ 妻 親 
ひとりの人として

彼と再々会してから
すごく揺れ動いた私の心


素面の本能に心地よさを覚え
堕ちてく私は沈みながら上を見上げる

ワタシヲダイテクレテアリガトウ